「石榴が」
「石榴が落ちていたよ」
「落ちて、弾けて、地面を紅く染めて、」
そう、まるで人を潰したかのようだった
そう言って笑うお前を目の前にしても自分はただそうか、と頷くことしかできない。
「呆気ねェよな。このぐらいの高さから落ちただけで、人間も、」
言葉を重ねるごとに声は高揚したものになっていく。
心底愉快だ、とでも言いたげに。
「なあ桂ァ。お前をこっから突き落としたら、そりゃあ綺麗な紅が咲くんだろうなァ?」
「…さあな」
そして笑い続けるお前をとめる術など持ち合わせていない自分はただそれを甘受することしかできないのだ。
*初高桂。
習作。